カナダの父親支援から学ぶ、日本の子育て支援のこれから(2007年7月8日@ドーンセンター)
第1部 話題提供
第2部 講演
|
|
続く講演は、ティム・パケットさんの3つの質問から始まった。 Q1.「Are you Father?」 Q2.「Do you have Father?」 Q3.「Do you know Father?」 最後には全ての参加者が「YES」と答え、「皆さんは、今日のテーマに直接関わりのある人ばかりですね」とにこやかに前置きをされてから、カナダの父親支援プロジェクトの取り組みが話された。 カナダでは、約75%の家庭で両親とも外で働いている。また、家族の形も多様化し、より複雑な家族構成に合わせたサービスが必要になってきた。また、育児休暇を取る父親が3%から11%(2005年調査)、1990年代に生まれた子どもの父親の約50%以上が何らかの形で育児休暇を取 得するようになってきた。それは、例えば父親のための学童保育、父親だけに対象者を絞った子育てテキスト、育児情報、カウンセリング、支援プログラムなどを求めている父親の増加を意味した。 ティム氏は今日の父親(または父親代わりの者)の役割は「子どもの健康、幸福のために心を配ること」とする。そして多くの「子どもの発達によい影響(成績の向上、情緒の安定、社会性が身につくなど)を与える最新の調査研究報告」があり、「母親や保育士とは異なった形で子どもの生活に役立つことができる」と言う。そして、いろいろな状況にいる子どもを観察し(Observe)、よく見て待ち(Watch&Wait)、聞く(Listen)というOWL法が、子どもたちに必要なものが何かを学ぶことができる一番の方法だと勧めた。 また、参加者から「パートナーとの良い関係づくりを学ぶプログラムはあるのか?」という質問に、「チームワークを十分に発揮するためには、ファミリーマネジメントが不可欠。そのためには、自分だけでなく、パートナー、子ども、家族のスケジュールを手帳に書き込み、お互いの時間のやりくり、経験を共有すること、そして、困ったときにはちょっと代わってもらえないかと言える逃げ場を作っておくことこそがチームワークの真髄だ」と答えた。 そして、「子どもを育てることはとても大きなプロジェクトであり、多くの人を巻き込む必要がある。子どもに関与することは早い方が良いが、遅くてもしないよりはましだ。親としての「虎の巻」などない。ほとんどの親は間違いをおかすだろうが、子どもにはしなやかな回復力がある。良い親であるということは目的ではない。親になるということは、子どもが成長するのと同じように進化していくものだ。子どものために私たち(親)は存在している」と語った。 小崎氏は、「ティムさんの話の中に「少子化対策」「子育て支援」という概念が全く出てこないことに日本との違いを大きく感じた。カナダでは、「親・家族を支援することが子どもの健康につながる」「子どもは父親からも母親からも育てられる権利がある」という視点でプロジェクトに取り組まれている。この基本姿勢を、日本の子ども施策に反映させていくことが、これからの大きな課題だ」とまとめられた。 |